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2023年12月5日NDRとはネットワーク上の異常を検知し、対応するセキュリティソリューションのことです。社内ネットワークのセキュリティ向上に高い効果があるとして昨今、注目を集めています。この記事では、NDRの機能、メリット・デメリットなどを詳しく説明。マルウェアの侵入経路や被害状況を把握するためのNDR調査についても解説します。
NDRとは、ネットワーク異常をリアルタイムに検知、対応するセキュリティ対策
NDRとは、「Network Detection and Response」の略で、ネットワーク上での異常行動や脅威を検知し、迅速に対応するためのセキュリティ対策のことを意味します。いまNDRが注目されている背景や必要とされている理由、NDRの具体的な機能と効果について解説します。
NDRが必要とされている背景
NDRが必要とされている背景には、以下のような現状や課題が挙げられます。まずは、サイバー攻撃の増加と高度化です。日々生み出される新しい攻撃手法は、従来のセキュリティ対策では検知することが難しく、従来の方法では対応が遅れる危険があります。ネットワークの脆弱性を狙ったサイバー攻撃は近年のトレンドのひとつですが、NDRはネットワーク上での異常を検知するため、こうした攻撃の早期発見につながります。
次に、IoTデバイスの増加やクラウド化の進行です。企業のネットワーク環境が複雑になってきている現状や、クラウドサービスの利用、モバイルデバイスの増加なども背景にあります。テレワークの急激な普及で従業員が自宅などからネットワークにアクセスする機会が増えたことも、セキュリティ上のリスクにつながっています。ネットワーク全体を監視し異常を検知するため、従来のセキュリティシステムだけではカバーしきれない領域に対応できるNDRが期待されています。
NDRの機能と効果
NDRに含まれる機能としては、通信パターンを収集・分析してネットワークトラフィックを可視化する、通常とは異なる挙動を検知して通知する、発生した脅威を分析する、などがあります。社内のネットワークトラフィックを包括的に監視して、管理者のリアルタイムな対応につなげます。
NDRでは、不正なアクセスや膨大な量のデータ送信など異常なトラフィックを検知すると、リアルタイムでアラートを生成し、セキュリティ担当者に通知します。通信の経路や関連するデバイス、ユーザーの情報などを迅速に収集し、通常のセキュリティ対策だけでは検知が難しい脅威を早期に発見でき、攻撃手法や侵入経路の特定につながるので、さまざまなセキュリティインシデントに対して適切で迅速な対応が可能になります。
NDRとEDRの違い
NDRと関係の深いシステムとしてEDRが挙げられます。NDRとEDRそれぞれの機能や特徴、関連性も知っておく必要があります。
EDRとの機能や対応範囲の違い
EDRとは「Endpoint Detection and Response」の略称で、デバイスや端末などのエンドポイントについて異常を検知し、対応するセキュリティ対策のこと。ネットワーク上の通信やトラフィックについての異常を検知するNDRとは対応範囲や対象が異なり、エンドポイント上のイベントやログ、プロセスの実行情報などを収集・分析するツールです。リアルタイム性はEDRも同様で、特定のエンドポイントでの異常を検知し、それらの保護とセキュリティインシデントへの対応をするためのツールとして期待できます。
【関連記事】EDRとEPP(アンチウイルス)の違いは?エンドポイントのセキュリティ対策を解説
NDR製品を導入するメリット・デメリット
NDR製品を導入するときにはどのようなメリットやデメリットがあるのか、それぞれ解説します。
NDR製品を導入するメリット
NDR製品を導入するメリットのひとつが「リアルタイムでの脅威検知」です。ネットワーク上での異常行動をリアルタイムで検知するNDRは、異常を検知すると即座にアラートを生成し、セキュリティ担当者に通知。サイバー攻撃や侵害が発生する前に早期に検知することも可能です。被害を最小限に抑えるため、予防の面からもメリットは多くあります。
もうひとつの大きなメリットが「インシデント対応の迅速化・工数削減」です。サイバー攻撃を完全に防ぐことは難しいため、被害を受けた際に迅速に対処することが重要視されています。異常の検知から検出された脅威の分析に至るまで、情報システム部門のアラート対応の手間が削減されるため、工数削減にも貢献します。
NDR製品を導入するデメリット
一方で、NDR製品を導入する際の注意点として挙げられるのは「導入・運用コストの負担増」です。対応範囲や価格は製品によって異なりますが、導入には製品のライセンス、ソフトウェアの更新などに関して相応の費用がかかります。
導入とその後の運用には「高度な専門スキルが必要」になることも注意点です。社内に専門的な知識や経験を持つ人材がいない場合はトレーニングへの投資かアウトソーシングの検討などが必要になります。
NDR調査で明らかにできることとその必要性
NDR調査で内部ネットワークのトラフィックのログを調査することで、マルウェアなどの侵入経路や被害の影響範囲を明らかにできます。
マルウェアなどの侵入経路
通信データやパケットのアクティビティをリアルタイムに分析することで、マルウェアによる通信や不審なファイルの転送を検知します。アラートを受けて調査することで、侵入経路を迅速に特定。ネットワーク内での被害の広がりの抑制につながります。
被害の影響範囲の特定
ネットワーク上での脆弱性やセキュリティホールを検出することで、被害の影響範囲の特定がしやすくなります。外部からの不正アクセスだけでなく、従業員や関係者による内部からの脅威も検知。原因とともに影響範囲の特定がスムーズに実行できます。
サイバー攻撃の被害は、FRONTEOの「サイバーセキュリティ調査パッケージ」で迅速に対応
セキュリティ被害が世界的に増え続け、中でもネットワークの脆弱性を狙ったサイバー攻撃は近年のトレンドのひとつです。業務で使用する情報は日々危険にさらされ、多くの企業が他人事では済まされない昨今のサイバー攻撃の現状。サイバー攻撃から企業を守るためには、相応の対策を講じる必要があります。
サイバー攻撃に対して適切に対処するためには、社内担当者による調査だけでは困難なため、最新情報や実績を持つ専門の調査会社に依頼するのが安心です。有事の際に最低限必要な調査をまとめ、パッケージ化したのがFRONTEOの「サイバーセキュリティ調査パッケージ」。サイバーセキュリティ調査に関する幅広い実績を持つFRONTEOが提供する、初期対応に必要な高品質の調査パッケージで、複雑化するサイバー攻撃にも対応した調査にあたります。
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