DLA Piper
TAR(Technology Assisted Review)を支持した最初の判事の一人であるAndrew J. Peck氏(元ニューヨーク南部地区地方裁判所の米国下級判事)に、今回、FRONTEO USAでSenior Directorを務めるLilith Bat-Leahが、インタビュー形式でお話を伺いました。
Part 3 後編では、ディスカバリでTARを活用した場合、いかにTARによる作業を評価すれば良いのか、といった点などについて解説していただきました。
Andrew Peck
アンドリュー・J・ペック 弁護士
アンドリュー・J・ペック氏は、23年間にわたりニューヨーク州南部地区アメリカ合衆国下級判事(US Magistrate Judge for the Southern District of New York)を務め、著作権、商標を含む商業事案・エンターテイメント関連の訴訟に豊富な裁判経験を有しています。American Lawyer誌はペック氏を過去50年間に法曹界に多大な影響を与えたJudicial E-Discovery Innovatorのトップ50人に選出しています。
現在DLA Piperで弁護士を務めるペック氏は、裁判官時代にeディスカバリに多大な影響を与えることになる歴史的司法判断を下したことで知られています。第一に、1995年のAnti-Monopoly v. Hasbroケースで「コンピューター化されたデータは事案に関係するものであればディスカバリ対象となることは基礎的法原則である」との判示。第二に、2012年のMonique Da Silva Moore v. Publicis Groupeでは「事案に関連する電子保存情報を、コンピューターを使用したTARレビュー(Technology Assisted Review)で探すことを認める」とし、第三に、2015年のRio Tinto v. Valleでは「文書提出の責を負う当事者がeディスカバリにおいてTAR使用を求めれば裁判所はそれを認め、TARの使用は基礎的法原則である」と判示。そして最後に2016年のHyles v. City of New York, et al 、原告側は被告側がTARを使用することを要求したものの被告側がそれを拒否しキーワード検索を望んだ事案では「TARはキーワード検索よりも安価で効率的ながら、その使用を希望しない当事者に対し裁判所がTARの使用を強制することはできない」との判断を下しました。
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