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2023年10月4日「ビジネスと人権」 ~人権侵害が判明した際の企業の対応とその留意点~ 第3回:サプライチェーンで人権侵害が判明した場合の対応と留意点
2023年10月10日昨今のAI(人工知能)の発展は目覚ましく、さまざまなサービスや製品が近年続々と登場し、その影響は法律業界へも及んでいます。いわゆるリーガルテックのサービスの中でもAIを活用したものが数多く登場しており、近年は契約書の作成・チェック業務でのAI活用の広がりも注目を集めています。では具体的にAIはどのような法務業務と相性がいいのでしょうか。法務におけるAIの活用法、将来像を解説していきます。
法務におけるAI(人工知能)の活用法とは
さまざまな業界で積極的にAIが導入され始めていますが、法律業界も例外ではありません。法律に関連する業務の効率化を目指したITサービスを「リーガルテック」と呼びますが、ここでもAIの活用が進んでいます。2012年ごろから既に、訴訟や社内不正などの証拠を探す用途ではAIが導入され始めていました。また、コロナ禍の影響などで日本政府が電子署名にかかわる法令の解釈やガイドライン発表に動いたため、2020年ごろから電子署名の普及とともに契約書をデジタル化する企業が増え、契約書の作成やレビューにAIを活用したサービスが急速に普及してきたのです。
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法務の業務はAIに奪われる?
AIが人間の仕事を奪うのでは?という危機感は、あらゆる業界で取り上げられています。法務業務にもさまざまな仕事がありますが、たとえば、契約書の作成業務やチェック、レビューなどはAIの得意分野。すでに多くのAIサービスがリリースされているので、利用している企業も多いでしょう。
一時、AI弁護士も話題になりましたが、現状、AI弁護士は登場していません。理由としては、弁護士という仕事の複雑さが要因のひとつだと考えられます。依頼者の相談を親身に聞いたり、クライアントが抱える問題点や悩みをくみ取って適切な解決策を提案したり、といった業務を自動化することは困難。相手や状況に合わせた臨機応変な対応力や円滑なコミュニケーション力は、AIはまだ人間の代わりとして不十分だといえるでしょう。
ただ、弁護士のサポートをするツールとしてAIは有効です。過去の判例を調べる、訴訟の証拠書類をレビューするといった作業はAIが得意としています。いままで弁護士が時間をかけて行っていた作業をAIにシフトすることによって、弁護士はより専門的な業務に時間を割くことができます。
現状、AIは専門知識のある人間の頭脳やコミュニケーション力を代替することは難しく、専門的な判断や倫理的な側面においては、依然として弁護士をはじめとしたエキスパートの関与が必要です。AIをエキスパートのサポートツールとして有効活用することで、さらなる企業成長に貢献することが期待されます。
法務業務にAIを活用する主なメリット
コンプライアンス、ガバナンス強化が叫ばれる昨今、企業における法務担当者の業務量は増える一方。AIを活用した法務業務の効率化に注目が集まっています。
法務関連の業務効率化につながる
AIを活用する大きなメリットの一つが、業務の大幅な効率化です。法務業務では、有事の際には訴訟や社内不正などの調査対応、平時でも契約書の作成やリーガルチェックなどのリサーチ業務と、いずれも多くの時間を消費します。案件の規模が大きくなるほど扱う情報も膨大。デジタルデータがメインになっている昨今の状況で、参照データ量も増加傾向にある中、こういった業務にAIを活用するメリットも大きいといえます。
属人的な法務業務の解消につながる
法務業務の多くは、知識や経験の部分で属人的な要素が強いのが特徴。取り扱う人の知識や経験のレベル差が納品物の品質に大きく影響します。AIを活用することで、品質のばらつきを減らし均一化を図ることが可能になります。人間が行う作業で避けられないミスの発生も、AIの活用により限りなくミスをゼロに近づけることが可能になります。
AI活用により自動化・効率化できる具体的な法務業務の例
AIを活用することで、企業法務のどのような業務を自動化または効率化できるのか、具体的な業務内容について解説します。
訴訟業務の効率化
AIを活用して、過去の判例や法的データをもとに、特定の法的事象の結果やリスクを察知したり、過去の訴訟データを分析したりすることが可能です。
特に、訴訟に巻き込まれた際の業務が効率化できます。例えば国際訴訟に発展した際は、AIのサポートが欠かせません。米国訴訟では、大量のデジタルデータを収集・処理し、分析して提出するディスカバリが訴訟の必須業務。スピーディーに訴訟を進めるためには迅速かつ確実に作業を行えるAIが必要になります。
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米国訴訟独特の手続き「eディスカバリ」と、それに対応できるAIをご紹介します。
社内不正調査の効率化
組織内で起こる不正行為や疑わしい活動の証拠を収集し、問題解決や処理を行う社内不正調査においてもAIの活躍が期待されます。
機密情報やデータの漏洩、不正な取引などの不正調査における業務は、情報提供者を徹底して保護しつつスピーディーかつ的確に問題解決に導くのが使命。その際に行われるのが「フォレンジック調査」です。データが改ざん・破棄される前に社内メールやPCのデータを保全して解析し、不正を追跡します。昨今では、AIを活用した効率的なフォレンジック調査が注目されています。
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コンプライアンスチェックの自動化
コンプライアンスの意識が高まる昨今、AIの活用で法令遵守のチェックを自動化し、企業のリスクを低減することは非常に有益です。たとえば、過去のコンプライアンス違反事例の教師データをAIに学習させ、チェック対象となるメールや日報などのコミュニケーションデータを解析すると、関連性の高い順にスコアリングされ、リスクの高いものから効率的にチェックすることが可能になります。AIによる解析のため、一定のチェック基準を保つことも可能。コンプライアンス違反の危険をいち早く察知することでスピーディーに対応することができます。
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契約書作成・リーガルチェックの自動化
契約書の作成・管理は、法律業務において重要な業務のひとつです。特定のフォーマットに基づいて文書を自動生成できるAIサービスを使えば、契約書の草案や法的通知の作成などの工程を短縮できます。さらにAIが自動で契約書のレビュー、リーガルチェックを行ってくれることで、法務担当者の労力を大幅に削減できます。契約締結後にも内容の見直し、確認や修正が必要になりますが、更新する際も役立ちます。
法務におけるAI活用のリーディングカンパニー「FRONTEO」が企業法務をサポートします
FRONTEOは2003年の創業時から国際訴訟・不正調査の日本におけるパイオニアとして、eディスカバリやフォレンジック調査といったリーガルテック分野で数多くの企業の課題解決に取り組んできました。FRONTEOの自社開発AI「KIBIT(キビット)」は、契約書チェックなどで普及が進む近年のリーガルテックに先駆けて、2012年にリリースされた、訴訟や不正の証拠を見つけ出すAI。少ない教師データで弁護士等のエキスパートの判断を再現し、人の目による大量レビューに費やしている業務時間の効率化、キーワード検索だけでは見つけられない重要文書の発見に効果を発揮します。専門性が高く難易度の高い膨大なデータをさばく必要のある法務業務で、活躍が期待できるAIです。
紛争や問題が起きてからの対処では会社に与える損害額も大きくなり、解決まで時間を要するため、有事に備えて事前にリスク管理できるかが肝心です。あらかじめ経験豊富な専門家に相談しておくことで、被害を最小限に抑えることができるでしょう。
8,500件以上の国際訴訟ノウハウとAI技術に定評のあるFRONTEOのeディスカバリ
米国訴訟で避けて通れないのが、証拠提出を行うディスカバリという手続き。米国の訴訟は複雑で長期化傾向にあり、損害賠償額に関しても莫大な額になる場合が多いのも特徴です。近年、多くの文書が電子データで作成・保存されるようになったことで、電子データを訴訟の証拠として取り扱うeディスカバリの重要性が増加。対象となるデータもEメール、テキストファイル、各種社内文書、メッセージのチャット、画像データ、Webサイトの内容など膨大です。大量のデータから検索・フィルタリングして収集し、開示に適した形式に変換し、訴訟の争点に関連する証拠を見つけ出すためのレビューと分析をする過程は多くの労力とコストがかかることが懸念材料です。
「FRONTEO」は、アジアにおけるeディスカバリ総合支援企業のパイオニア。自社開発ソフトウェアによって、eディスカバリにかかるコストと時間の削減を可能にしました。世界基準の作業指標「EDRM」に沿った的確なeディスカバリサービスの経験が豊富で、日本企業が持つ不安やリスクに寄り添いながら支援できる体制も万全です。米国訴訟の肝となるeディスカバリの重要性を理解したうえで相手方をリードできれば、有利な和解交渉スムーズに行うことが可能になり、企業へのダメージを最小限に抑えることができます。
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「FRONTEO」のeディスカバリサービスはこちらをご覧ください。
2,000件以上の実績。AIを活用したFRONTEOのフォレンジック調査
機密情報や個人情報の漏洩、横領・文書の改ざんなどの社内で何らかの不正や問題などが疑われるときには、フォレンジック調査と呼ばれる鑑識調査が必要になります。専門知識が必要とされるフォレンジック調査でも豊富な調査実績を誇るFRONTEOは、スピーディーにインシデントに対応し、解決に導く提案力・調査力が強みです。
昨今のフォレンジック調査は、膨大なデジタルデータを取り扱うため、AIの活用が不可欠ですが、FRONTEOでは自社開発のAIエンジンを駆使して大量のデータを迅速に処理します。さまざまなケースに対応できるよう自社開発ソフトウェアも導入し、これまで手掛けたデジタルフォレンジックは2,000件以上。迅速でコストパフォーマンスの高いフォレンジック調査を実現します。
重要で複雑なインシデントの場合は、自社での調査のみでは不十分となる場合も多く、限界があります。想定されるリスクを予測し、平時から信頼できる専門家やベンダーに相談しておくことで、有事の際に安心して一任することができます。
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